にわかファンこそ実写「がっこうぐらし!」を観ろ!(*ネタバレ有り)

はじめましてこんにちは。
よく来たな。
私の名前はモサ。
しがないきらら好きだ。

今日はお前らに言いたいことがあり、
こうして筆を執った。
それは次の事だ。

「にわかファンこそ実写『がっこうぐらし!』を
観ろ!」

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この一文を読んで、
「よーし、じゃあ観てみるか!」
となったにわかファンの諸君、話は早い。
もうこのブログを読む必要はない。
さっさと実写「がっこうぐらし!」を観るといい。

しかし、もし、仮に、
「はぁ?いきなり観ろとか言われても・・・」
と思ったにわかファンのお前、
以下の私の話を聞いてほしい。
あ、原作ファンの人は別に帰ってくれて構わない。
原作ファンなら観るか観ないかは自分で決めろ。

*注意!
この記事内には実写「がっこうぐらし!」の
ネタバレを多数含みます。
ネタバレを見るのが嫌な人は即刻立ち去れい、
立ち去れい。

*「にわかファン」の定義について
この記事内では「にわかファン」を、
「アニメは観たけど原作漫画は読んでない人」
と想定しています。
この定義に納得できない人も即刻立ち去れい、
立ち去れい。

①エッセンスの抽出が秀逸

この記事を読んでいる人はアニメを観ていると
仮定しているので、細かいキャラの説明等は
不要だろう。
ではまず、がっこうぐらし!のエッセンスとは
何だろうか?
私が考えるには、「ホラー」と「日常」が、
薄皮一枚で隣り合っている事であろう。
(たまに「がっこうぐらし!はホラーじゃない!」
と抜かす奴もおりますが、私に言わせたら
「何を言ってるんだお前は現実を見ろ」、
と言いたい気分である)

実写「がっこうぐらし!」のその点は
どうだろうか?
私は非常に上手く再構成されていると感じた。
一例を挙げると、原作ではあまり
描写されていない、パンデミックの起こる前の
日常シーンが追加されており、
くるみ、ゆき、りーさん、めぐねえが如何に
普通の高校生、先生であったかが見てとれる。
特にくるみとセンパイ(男)の絡みはこの映画の
青春濃度の上昇に一役買っており、
「そういえばくるみちゃんはノンケだったな・・」
ということを思い出させてくれる。
(別に思い出したくはなかったが)

ホラー側も一例を挙げると、
原作やアニメではそれほど個性的には描かれては
いない「かれら」について、
実写ではこれでもか!というくらい個性的に、
リアリティーたっぷりに描かれている。
これは一人一人「人間」が演じることになる
実写ならではの良改変だろう。
おかげで、「ゾンビと戦いながらの共同生活」
というがっこうぐらし!の根本のテーマが、
ともすればリアリティー無く嘘臭くなりがちな中で
ちゃんとそこにある「現実」として認識出来る
ようになっている。

実写「がっこうぐらし!」は「ホラー」も「日常」
もちゃんとしている、これだけでも漫画の実写化
としては十分及第点と言えるだろう

②アクションシーンが凄い

アニメや原作ではそれほど戦うシーンの印象は
少ないイメージだが、
実写版では「かれら」との戦闘シーンが
非常にインパクトが強く描写されている。
くるみちゃんのシャベル格闘術は全く違和感無く
再現されており、バッタバッタと「かれら」を
薙ぎ倒していく姿は爽快でもある。
(くるみちゃん役の人は背が高く、手足もスラッと
長くて実に画面映えするキャスティングである)
(あんまりグロいのは嫌だなぁ・・・という人の
ためか、血飛沫とかは全く上がらないので、
そういうのが苦手な人も安心である)

また、実写版ではアニメや原作には無い要素として
みーくんにバールという新武器が支給されている。
これに関しては、
ゾンビ映画と言えばバールっしょ!」
という雑なノリが見え隠れするが、
結果的にみーくんにゾンビ退治の聖剣が与えられ、
聖剣の名に恥じない大活躍っぷりを
見せてくれるので、雑なノリ様々である。

こうして肉体の持つ生々しさが良い意味で
アクションシーンの緊張感に繋がっており、
ストーリーのメリハリにもなっていると
感じたのである。

③めぐねえの扱いが凄い

アニメを観た人ならご存じだろうが、
アニメでも原作でも、一話の時点でめぐねえは
既に故人である。
その点は実写版でも変わらないのだが、
ネタバラシのタイミングが原作やアニメとは
異なるのである。
具体的に言ってしまうと、
最後の最後のクライマックスでようやく明かされる
のである。
原作やアニメでも「めぐねえとの別れ」は
非常に重要なファクターだが、実写版ではそれを
一番最後に回すことでより感動的に、
より辛い別れになるようになっている。
これもストーリーの再構成による良改変であろう。

更に、原作やアニメではめぐねえが見えているのは
ゆきだけで、他の三人はそれに合わせている、
という設定だが、実写版ではりーさんもまるで
めぐねえが生きているように振る舞っている場面が
追加されている。
これは初見の人のミスリードを誘うと共に、
りーさんのメンタルもかなり限界に来ていたことを
表しており、りーさんという人物を表現するのに
役立っているだろう。
(アニメしか観ていない人には知らないだろうが、
原作ではあの後りーさんはかなり精神的に
追い詰められており、一種の幻覚を見ている
ような状態になっていたこともあるのだ)

④にわかファンこそ

私は冒頭でこう言った。
にわかファンこそ実写「がっこうぐらし!」を
観ろ!
何故にわかファンこそなのか?
がっこうぐらし!」のアニメが放送されたのは
2015年の7月〜9月である。
実に三年以上前の話だ。
当時熱心に視聴していた諸君らも、
流石に記憶がおぼろげになっている頃では
なかろうか。
「ゆき、くるみ、りーさん、みーくん・・・」
「一話の演出は実はフェイクで・・・」
「めぐねえも実はもういなくて・・・」
そんな事を何となく覚えている程度では
ないだろうか。
それでいいのである。
最低限、キャラの名前と基本設定さえ覚えていれば
後はどうとでもなるのである。
それくらい実写「がっこうぐらし!」は、
キャラクターの再現度、ストーリーの再構成、
「かれら」のリアリティー
感動的なクライマックス、
どれも素晴らしい出来なのである。
せっかくアニメを観て気に入った作品となったなら
こちらも観ないのは実に勿体ないのである。

ぶっちゃけて言うと、熱心なファンなら何も言わず
に観に行くだろうから、何も言う必要が
ないのである。
だからこそ、是非映画館に足を運んで欲しいのは、
観るかどうか迷っているファン、
つまりお前らだ。
お前らが、よし、観てみよう、となったら、
この映画は大ヒット間違いなしである。
(正直、初週の動きを見ると大ヒットは
厳しいかな、という感じがするが、
だからこそ迷っている人には積極的に
観に行ってほしいのだ)

⑤最後に

がっこうぐらし!」は素晴らしい作品である。
それは漫画でも、アニメでも、
そして今回の実写版でも変わらない評価である。
もしもお前に「がっこうぐらし!好きだったな」
という気持ちが少しでも残っているのなら、
是非食わず嫌いせず実写版も観て欲しい。
そしてもしよかったら、原作漫画の方にも
手を出してみて欲しい。
私から言いたいのはそれだけだ。
(原作の方は現在、大学編、就職編を経て、
クライマックスの真っ最中である
追いかけるなら今!であるぞ)

それでは、またどこかで会う日まで。
さようなら