「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」を読みながらワイド4コマについて考えないか

はじめましてこんにちは。
よく来たな。
私の名前はモサ。
しがないきらら好きだ。

毎回突然ですが、みんなはワイド4コマについてどう思っているかな?
単純に横幅が広い4コマ漫画だと思ってないかな?
いや、私も大体そう思っているのだが、今度きららで新しいワイド4コマ作品のコミックスが出るので、良い機会なのでワイド4コマについて色々と考えようと思う。ちなみにその作品とは「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」である。

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サムネ用画像。可愛いね。

ところで一応言っておくが、きららにおけるワイド4コマ作品はこれが初めてではありません。「魔王城ツアーへようこそ!」があります。きららMAX連載で、2巻で終わりましたけど。

更に蛇足ですが、きららではありませんが、私が他に最近気になっているワイド4コマ作品は「となりのフィギュア原型師」です。3巻まで発売中です。

更に更に蛇足ですが、ワイド4コマ作品で一番有名な作品は何だろうと考えたのですが、それはやはり「野崎くん」ではないでしょうか。アニメ化もされましたね。多分みんなもう読んでると思いますが、やっぱり面白いですよ。

さて、この後で私はワイド4コマについて語っていく訳ですが、最初に断っておくと、私は評論めいたことや漫画の技法の解説めいたことは一切毛頭やるつもりはありません。そういうのを期待していた人にはごめんなさい。他の人にお願いします。割と興味はあるので誰か書いてくれたら読みたいですね。

それでは、行ってみましょう。

0.基本情報

一応、作品の基本情報は押さえておきましょう。「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」はまんがタイムきららキャラットにて2021年5月号〜7月号までゲスト掲載され、2021年9月号から連載となり、現在も好評連載中である。

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さて、この作品、多分コミックスの後書きの初出欄を見れば分かると思いますが、ちょくちょく休載しています。その理由は作者のTwitterの過去ツイを調べてみて下さい。私から言えることは以上です。

それでは、あらすじもチェックしてみましょう。毎度のことながら公式のコミックスの紹介文を引用しています。

演劇部の王子様として女生徒たちに大人気の玲音。その実態は演じているとき以外は気弱で人見知りの女の子。そんな彼女の元に弟子入りしたいとやってきたのは自称「タヌキ」の少女・豆子で!?
野性と癒しに溢れたぽんぽこ演劇ストーリー、第1巻!

上記の通り、「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」とは演劇部の玲音とタヌキの豆子が織り成す演劇ストーリーである。

①魅力的なキャラを大きく描ける

それではここからは、ワイド4コマってそういうとこあるよね、という点を挙げていきたいと思います。一番目は「キャラが大きく描ける」という点です。

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通常の4コマ作品は1ページに8コマ、つまり4コマ×2本が載っているのが基本です。対してワイド4コマ作品は、1ページに4コマ×1本です。
これは何を意味しているでしょうか?
そうだね、1コマがデカいね。(そりゃそうだ)(見れば分かる)
では、コマがデカいと何が良いのでしょうか。一つは、やはりキャラを大きく描けることではないでしょうか。
人が漫画を読む時に求めることは様々でしょうが(この話前にもしたな)、きららにおいて一番重視されていることはやはり「可愛いキャラクターが出てくる」ことではないでしょうか。そして可愛いキャラクターをより魅力的に描くためには、やはり大きく沢山描くことではないでしょうか。
この辺の話はきららの編集方針とか絡んできて、私は別にきららの人間ではないので詳しいことは言えないのですが、やっぱり可愛いキャラクターが沢山出てきた方が嬉しいと思います。そしてそのキャラクターが大きく描かれていた方がより嬉しいと思います。まぁ、同じ金を払うなら一杯可愛いキャラクターがいた方が良いよね?ってことで。

②情報を詰め込める

二番目は、「情報を詰め込める」です。更に噛み砕いて言うと、「情報を詰め込んでも読むのが苦にならない」でしょうか。

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みんなは台詞の多い4コマ漫画はどう思いますか。人によっては別に読むのが苦にならないし、むしろそれが魅力だと感じる人もいると思いますが、逆に読み辛くて敬遠してしまうという人もいると思います。
これはまぁ個々人のライフスタイルというか、漫画との付き合い方もあると思いますが、俺は漫画はじっくり腰を据えて読むタイプだぜ、という人もいれば、私は漫画は空き時間にスマホでパパッと読むくらいだわ、という人もいると思います。これはどちらが良いとかどちらが偉いという話ではないのでどうでもいいのですが、それはそれとして読者(金を払ってくれる人)は多いに越したことは無いと思います。
さて、そこでワイド4コマの話に戻るのですが、上でも言った通りワイド4コマは1コマ当たりがデカいです。そのため、通常の4コマと比べてスペースに余裕があります。よって、多少台詞が多くなったり情報が詰め込まれてもそこまで読むのは苦になりません。むしろある程度情報量がないとスッカスカの印象になってしまい落ち着きません。
と、言う訳で、ワイド4コマの利点には情報の詰め込み易さもあると思います。

③4コマならではのメリハリ

三番目は、「4コマならではのメリハリ」です。段々と言ってることが面倒臭くなってきました。

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4コマ漫画は、当たり前ですが4コマで一つの作品となっています。究極的には、たった4コマを読んだだけで腹を抱えて爆笑してしまうことだと思いますが、まぁそこまではいかずとも、短い話の中でストーンと話が綺麗にまとまっているのは気持ちいいものだと思います。ある意味SSとかと似ている部分があるかもしれませんね。
この辺の話は、本当はきららを含めた4コマの歴史をまとめた上できららの立ち位置を明確に定めてから議論したいところですが、生憎私にはその暇も金もないので、他の人にお任せしたいと思います。何かこの記事他の人に丸投げしてばっかやな。
それはさておき、一般的に4コマというのは「4コマ毎にオチがつく」ものだと思います。これに関しても、「いや、最近はそういう作品ばっかりじゃないぜ?」という声もあると思いますが、面倒臭いので一旦無視します。
では、4コマ毎にオチがつくと何が良いのでしょうか。それはやはり「読むのがダレない」というのがあると思います。これは漫画だけではなく、小説とかドラマとか映画とかゲームとかでもそうだと思いますが、なーんかつまらないグダグダした場面が続くなー、と思ったことが誰しもあると思います。まぁそれはそれで必要な時もあると思いますが、正直に言ってうっかりスヤァしてしまう可能性もあります。
さてそこで4コマです。4コマは上でも言った通り4コマで一つの小さな作品となっていますので、大袈裟に言えば短い作品を連続して読んでいっているようなものです。それによって、普通の漫画よりも集中力は続きやすいのではないでしょうか。
ワイド4コマも広義では4コマ漫画です。つまりワイド4コマ漫画は、一番目と二番目に挙げたような利点を持ちつつ、三番目に挙げた利点も持ったハイブリッドな漫画の形態とも言えるのかもしれません。

以上です。
いかがだったでしょうか?
今回はあまり作品の紹介はせずにその形態について言及するという初めての試みでしたが、上手く出来たのかは正直よく判りません。
まぁ、理解できた、納得できたかはともかく、取り敢えず「ポンポコタヌキとへっぽこ王子」のコミックスを買って読んでみて下さい。2/25発売です。

それでは、またどこかで会う日まで。
さようなら。